オールオンフォーの定義とは?
上下の歯の接触関係(当たり方、咳み合い方)にはきわめて繊細なルールがあり、そこに少しでも不具合があると、歯が壊れたり、不自然な力がかかって歯根を支える骨(歯槽骨)が溶けたり、下顎の位置が偏位(ズレる)したりします。
ですから、どのように物を噛んだ時でも自然な接触関係で噛めるように人工的な歯を作るのは大変難しく、非凡な力量が必要となります。
全身の姿勢と下顎位の関係、下顎位と上下の歯の接触関係などを熟知し、正しく設計する力量、それを精密に作りあげる技術を持った技工士、その技術を発揮するための設備などが有機的に連携するように配慮され、整えられていなければなりません。
このように全人歯科の治療は、全体と部分、形と質、それを一気に見抜く臨床勘と、その大局観の中できわめて小さい一本一本の歯を正しく再現していく技術力とによって支えられているのです。
来院された方の中には苦しい症状に悩み続け、いくつもの歯科医院や大学病院で治療を受けたが治らなかった患者さんも多くいらっしゃいます。
その方々が、初診時に咳み合わせの調整をしただけで即座に頭痛、首や肩の凝り、目の痛み、胸や背の重圧感から解放され、視力が向上し、気分もさわやかになり、手足が温かくなり、「私、魔法にかかったのかしら」と言って驚かれることがしばしばあります。
感激のあまり涙を流す人も多く、かえって私たちがびっくりすることもあります。
このような初期的調整に加え、食事指導や運動、マインドバランスを整える方法などの指導を行ない、実際の治療が進むと、それまで「病気の問屋」と言われ、やっと生きてきたようだった人が、同じ人とは思えないほど元気な顔になっていきます。
患者さん本人が「信じられない」と驚きますが、これは奇跡ではありません。
全人歯科の必然的帰結なのです。
私たちの全人歯科の治療を受けた患者さんの多くが驚きの声を発します。
歯を治すことで体の重心のバランスが正され、姿勢が良くなり、全身的な凝り、しびれ、痛みなどが解消するからです。
さらに治療が進み、食事指導によって栄養バランスが良くなると、患者さんの驚きはより大きいものになるようです。
患者さんは、疲れにくくなった、風邪をひかなくなった、視力が上がった、アトピーや瑞息が治った、水虫が治った、冷え症が治ったなどと言ってくれます。
このような患者さんの言葉に、実は当初、私たちも驚かされたのです。
全人的視点からの診断によって、単に歯を丁寧に治すのみではなく、心身のバランスをとっていけば、持てる生命力が全開になり、健康状態が向上するであろうとは考えていました。
全身性エリテマトーデス(豚原病の一種)のような難病や不妊症にまで効果があるなどとは予想もしていなかったのです。
したがって私は、患者さんが報告してくれる心身の変化から、多くのものを学ばせていただき、私の全人歯科の構想と方法を次第に完全なものとしてきたのです。
その意味で、私の全人歯科は、私やスタッフと患者さんとの共同作業で完成されてきた作品と言うべきものなのです。
ここで紹介する二人の場合は、歯の状態はあまりひどくありませんでした。
重症者が多い院としては歯科的には軽症例です。
二人とも、全身的症状には相当苦しんできたようで私が驚き、学ばせていただいたのと同様、一般の方々、読者にとっても、私の理論的な説明などより、患者さんの生の報告のほうがずっと分かりやすく、説得力があるようです。
そこではじめに、私たちの全人的歯科治療を受けられた方々の手記を二十例紹介したいと思います。
軽症で治療を受け大幅な健康増進を達成した例、咳合療法をして健康回復した例、重症歯周病を治療して健康も回復し長期間経過した例、インプラントを活用して健康回復した例、あらゆる高度技術を駆使して難問を克服した例、不妊症が治った例などに分類して、患者さんに寄せていただいた体験手記をそのまま紹介します。
必要に応じて私から、治療者としての簡単なコメントを分かりやすく加えたいと思います。
治療として技術的に私が行なったことは簡単なことです。
それに食事指導なども行ない、私は歯科医師であるM.M先生に、痛みのない健康な体と健康な精神を与えていただいた。
解放されるの?」と信じない人のほうが多いかもしれない。
もちろん私自身、身をもって体験していなければ信じられないことであったと思う。
以前の私は頭痛、首・肩凝り、背中痛、腰痛を抱え、西洋医学をはじめ、はり、灸、マッサージ、整体、指圧、気功などなど、とにかく体に良いとされる治療のほとんどを体験していた。
どの治療も一時的に効果は感じられても根本的な治療には繋がらなかった。
それが、M.M先生に咳合調整をしていただき、今では辛く苦しい痛みとは全く無縁の生活を送っている。
M.M先生に出会っていなければ、今頃どのような生活を送っていたのだろうと思うと良い医師との出会いで人生は大きく左右されるということを考えずにはいられない。
この本を手に取られた方は、恐らくは、歯または体に何らかの不安を抱えている方(あるいはご家族にそのような不安を抱えている人がいらっしゃる方)であろうと思う。
それならば、この本を手に取られたことを、新しい人生に向けての第一歩と考えていただきたい。
勇気を持って、M.M先生の神の手とも言える治療を受けていただきたい。
不健康な体と精神で人生の大半の時間を費やすくらいであれば、勇気を持って治療を受け、残りの人生を本来あるくき姿で生き生きと過ごしてほしい。
私はまた、いかなる治療も根本的な治療には至らず、痛みに我慢できなくなると対症療法的な方法で一時しのぎしているような方には、是非とも先生の治療を通して、我々が毎日酷使している上下の歯とその咳み合わせが、人間の全身状態といかに深い繋がりを持っているかを理解していただきたい。
なぜなら、歯の状態と全身の健康状態には密接な関係があること、病んだ状態から人間が本来あるべき姿に生まれ変わることは決して不可能なことではないということを、私自身の体験から感じているからである。
当時、通っていた歯科医院で、下顎の前歯を支える歯茎の一部が歯肉炎になっていると言われた。
その頃はまだ歯肉炎というものがどういうものかを理解すらしていなかった私は、「先生、治りますか?」と拙嵯に尋ねたところ、「もう一生治らないわ」という実に冷たく無神経な言葉が返ってきた。
「一生治らない」という言葉の重みにかなり強いショックを受けたため、あの時の情景は今でも脳裏に焼きついて離れない。
私の歯科医師探しが始まったのはそれからである。
知人から腕の良いとされる歯科医師を紹介してもらい、治療に通ったこともある。
治療方針もハッキリ伝えてもらえず、こちらが治療に真剣に挑もうとすればするほど、歯科医師と患者の間に距離があることを感じた。
いま思うと、このような歯科医師に対する小さな絶望の積み重ねによって、いつの間にか私自身の中に「こんな先生に出会いたい」という願望が少しずつ膨らみ、歯科医師が出版する数々の本の中から、ついにM.M先生の著書を手にとるに至ったのだと考えられる。
先生の著書を読み進めるうちに、「私が探していた先生はこの人だ」と直感し、診療所が群馬と知りつつもすぐに予約の連絡を入れた。
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